小野直樹フットサル持論独論のブログ

フットサル監督小野直樹の競技からエンジョイまでフットサルに関する独自の持論を展開するブログ

盛り上がれ!F2リーグ観戦記1022

日本フットサルリーグデビジョン2(F2リーグ)観戦記

「盛り上がれ!!FリーグDiv2⚽️」


2022年10月22日(土)

品川区総合体育館

しながわシティ🆚リガーレヴィア葛飾


フットサル日本代表がアジアチャンピオンとなり、特に決勝のイラン戦は感動的な勝利でした。

その感動や盛り上がりを国内でも継続、発展していく事、そのためにはFリーグDiv1のチームだけでなく、Div2、つまりF2リーグの強化、発展が必要ではないか?と思いたって、長い間眠っていたブログを再開してみます。


あくまで私が観て感じた事、今までの経験から推測される事を率直に、かつなるべくわかりやすく書いていきます。


今回は先日観戦したリガーレヴィア葛飾(以下、葛飾)について。


相手は既にF1レベルと思えるしながわシティ。この強敵相手に葛飾はどのような準備、戦略を用意して臨んだのだろうか?


まずは守備について。

格上相手に対して、試合序盤から守備のファーストライン(守備のプレスを掛ける位置)を相手ゴールから10m付近に設定、つまり前プレスを仕掛けていきました。

私も自論として、格上相手だからこそ、前プレスという考えです。


次に攻撃について。

ピヴォを置いた3-1システムからのスタートでした。森岡選手のような素晴らしいピヴォを活かすために当然の配置だと思います。


しかしこの試合、1stPからしながわに対して失点を重ねてしまいました。


その要因は大きく考えると、攻守それぞれで次の2点が気になりました。


①しながわのクアトロシステム(ピヴォを置かない4-0布陣)に対する守備の初期配置に問題があったこと。


②しながわの前プレスを上手く回避出来ずにゾーン1(コートを横に3つに分けた自陣ゴール側のエリア)でボールを奪われてたこと。


まず.なぜ試合序盤に失点を重ねてしまったのか?守備面から考えているみます。

守備の戦術として、前プレスの割に、守備1stラインの配置こそ10mでしたが、相手ボールホルダーへの寄せる距離が寄せ切れていないように見えました。

そのためしながわの選手は自分達のリズムでポジションを取り、ボールを動かしていました。


また、しながわのクアトロシステムと3-1システムの切替えに対する守備の初期配置が変わらず、しながわがクアトロ時にも葛飾のフィクソ(最後尾の選手)がピッチのセンターレーン(ピッチを縦に3つないしは4つに分けたもの)にいるため、どちらかのサイドでは、しながわ選手がフリーになってしまった。


これで守勢に回らずを得なかった葛飾が、後述する攻撃にもリズムの悪さから悪影響を及ぼしての失点と考えました。


しかしながら、2nd Pに入ると、守備ラインをハーフライン付近まで下げ、クアトロシステムに対するマークもマンツーマン気味になったことにより、初期配置のズレが無くなりました。プレスの距離も修正され、おそらくハーフタイムで、守備方法の変更の確認や気持ちのギアが上がったことが要因でないは無いか、と思いました。


攻撃面についてはここでは深く書きませんが、プレス回避が上手くいかない、でもグラフとしてはそこを目指すのであれば、トライ&エラーでチャレンジしてほしいし、もう少しライン間(相手の守備列の間のスペース)を使ったり、それをキャンセルした後のアクションが有ればいいなと思います。

相手のプレスラインによって攻撃の意図を変えるならば、もう少し裏のスペースでシンプルに勝負しても良かったかなと感じました。


Fリーグは興行である以上、成績はもちろんですが、熱心なサポーターやフットサルを初めて観た人達、サポートしてくれる企業など多くの方々に試合の熱量、迫力などの「強さ」、そして技術・戦術などの「美しさ」、この2つで感動や興奮を感じでもらわなければならないと思ってます。

そのための日々のトレーニングだったりします。


そういう意味では葛飾には熱烈なサポーターと彼らを纏める力強いリーダーがいます。

2nd Pではまた次に繋がる希望を彼らに魅せてくれたと感じました。


初のF2リーグ観戦でしたが、選手、スタッフ、サポーターが作り上げていく様はとても面白かったです。

こうやって地道に応援してくれる人、企業が増えて、やがて子供達の身近な目標となるチーム、選手が出来れば、地元から盛り上がるスポーツになり得ると強く感じました。


次は、11月6日、松任総合運動公園体育館の2試合を観戦します。